TOP 勉強科目 国語 – 古文の基本勉強法 –
2021/12/24 2022/07/11

国語 – 古文の基本勉強法 –

国語 – 古文の基本勉強法 –

高校の学習において「何故やらなければいけないのか?」と最も言われるのが古文と漢文という科目ではなかろうか。

実際のところ、ほとんどの人は社会に出てから古文を読む機会など経験しない。研究者や著者、編集者でもなければ日常的に扱うということは無いと言ってしまってよいだろう。

しかし、共通テストをはじめとし、多くの大学の国語の問題に古文は出題される。

乱暴なようではあるが、それはつまり勉強する必要があるということだ。

ここでは、基礎的な古文の学習方法を掲載する。
全くわからない、というレベルの人に参考にしてほしい内容となっているため、自分である程度進められる人はそのまま頑張って学習していってほしい。

原文を現代語訳で読んでおく

いきなり外道にも思える方法かもしれないが、学習を進めるのと平行し、有名な作品に関しては現代語訳を読んでおくと良い。

古文の問題を答えるにあたって大事なのは、流れを把握することだ。
そのため、現代語訳で一度流れを正確に掴んでおければ、学習に際しても大きくずれること無く進めることが可能になる。

第二言語の学習と違い、現代の日本語のように読み下せる部分もままあるため、現代語訳を一度読むだけで「全くわからない」という段階をある程度抜けることができる。

また、内容がわかれば単純に物語自体の面白さを楽しむことにもつながる(様々な娯楽に容易にアクセスできるようになった現代では物足りなく感じるかもしれないが)。

特に、数百年から千年以上前の人達も、自分たちと同じような悩みを抱えていたり、葛藤したり、感動したりしていた、というシンパシーを感じることができるのが、個人的には古文を学習する上での勘所だと考えている。

同時に、当時の人が何故そのように考えたのか、どうしてそのような行動をしたのか、という上側には古典常識的な知識がなければわからない部分もある。これは出題の核心に絡んでくることも多いのだが、現代語訳にあたっていれば、疑問を埋める形で少しずつ理解していけるだろう。

そういった意味でも、一度現代語訳で読んでおくことをおすすめする。古文あるあるの主語がわかりづらい、という部分の補完にもなる。

もし読む作品の見当がつかなければ、源氏物語、伊勢物語、徒然草、枕草子あたりが良いと個人的には考える。

基礎を学ぶ

どの学習においても最も大切なことではあるが、こと古文の学習となると少し疎かにされるのが基礎を学ぶという点である。

日本語であるとはいえ、長い時間を経て変化してきているのだ。
フィーリングで読もうとしても読めるものではない。

別の言語、最低でもぱっと理解できない方言レベルには乖離があるものだとしっかり理解した上で、必要な知識を学んで読めるようにしていこう。

単語を覚える

何よりもまず単語を学習することが大切だ。
英語学習に関しての記事でも載せたように、単語を覚えなければ文章の読解は決してできるようにはならない。

古文単語は、英語のように千単位で覚える必要はなく、大体300語程度覚えることができれば良いとされている。一冊単語帳を用意し、通読してから、日々復習して暗記を進めていこう。

単語帳は調べればたくさん出てくるが、わたしとしては600語も必要ないかな、という印象である。受験当時はマドンナ古文単語で十分だった。

内容の善し悪しはあろうが覚えられれば何でも良いので、一冊用意しよう。

「古文単語」と検索するだけでいくらでも出てくる

文法を学ぶ

単語と平行して学習を進めていく必要があるのが文法だ。

実際のところ、基礎知識として必要なのは単語と文法の2つだけでほぼ完結するため、大体の設問に関しては立ち向かえるようになる。読解に関してもこの二点を抑えなければ十分解けるようにはならないので、基礎固めとして学習していこう。

単語に比べてとっつきづらいことはそのとおりであるが、文章の意味を読み取るためにはどうしても暗記が必要になる。

わたしの場合は高校の国語教師が「これだけ覚えとけ!」と言っていた語呂合わせ、そして参考書を一冊使って覚えていった。
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文法を理解することで、例えば文中の「る」や「れる」といった語がどの品詞であるのかを識別できるようになり、読み下し方を間違えなくなる。(ちなみに、動詞はともかく、形容詞や助動詞がどういったものか、ということを理解していなければ、それも込みできちんと覚えていこう

全て理解しようとしない

入試で問われるものに関しては、ほぼ確実に知識で解ける、あるいは解釈の仕方がわかりやすいようになっている。しかし稀に、学者や研究者の間でもしっかりと解釈しきれていないような文章があることもまた事実だ。

また、文章全てを完璧に理解して読む必要もない。
現代文を解く際のポイントでも掲載したが、逆接の接続詞に注目するなどして主題を掴むことが大切なのである。

古文に関しては主語が誰かがわかりづらいことが多いのだが、主語だけは取り逃がさないようにし、「どういった心情でどういった行動をしたか」という主題を理解するようにしていこう。

編集後記

唐突だが、英語に比べても日本語に近いので、一回できるようになってしまえば古文は得点源になりうる科目だと考えている。

割合的に数学や英語の方が配点が高くなるため、比重としては間違いなくそれらの重要科目を重点的に学習したほうがよいのだが、割く労力に対して伸びやすいという意味ではコスパの良い科目である。

特に共通テストレベルであれば、ある程度勉強して流れを掴むことができれば8割がた抑えることができるはずだ。

物語的に今の常識からはかけ離れている部分を楽しむという楽しみ方もできるので、其の点からも割りかし楽しく学べると思う。
有名な源氏物語などでは、顔が良いという理由で急に幼女に将来の婚約を持ちかけたりするのだ。今なら間違いなく事案だ。だが、時代背景としてそういったことが行われていたということが(物語であるとはいえ)当然だったというのが面白い。

いきなり諦めたり切り捨てたりすることなく、学習してみてほしい。
どの科目もそうだが、解けるようになると面白くなってくるものである。

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