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2022/10/17

【受験編】受験とお金

【受験編】受験とお金

受験とはお金がかかるものである。

自分でお金を稼いだことのない人の中には軽く考えてしまう人もいるかもしれないが、試験を受けるだけでも決して少なくない金額になる。

多くの人は親に払ってもらうことになるだろうが、それが恵まれたことであることが少しでも伝われば幸いだ。本記事内でも再三記述しているが、狙いもなく脳死で模試を受けることや複数学部への出願することなどは無駄遣いの最たるものである。お金をかけてもらって教育を受けているありがたみをちゃんと理解した上で、受験戦略をたてていこう。

受験に限っては受かることが最大の親孝行になるだろうが、その前段階をしっかりと詰めていくのも、親への負担を減らすことに直結する。奨学金などをあてにして自分で支払う心積もりの学生に関してはより顕著に影響される部分でもある。

蔑ろにせず、きちんと考えていく要素の一つであることを意識していこう。

 

受験費用

まず、受験にかかる費用を抑えよう。

受験料、選抜料と様々な名称で呼ばれるが、要するに試験を受けるのにかかる費用を指している。

私立専願の学生以外は、大抵の場合まずは共通テストを受けることになる。

受験科目数によって金額は変わるが、国立を受けるのであれば大抵の場合3教科以上受けることになるはずなので、この時点で18,000円を支払わなければ試験を受けることすらできなくなる。

 

大学入学共通テスト

3教科以上受験 18,000 円
2教科以下受験 12,000 円

大学入学共通テストの仕組み・運営

また、事前準備の一環として模試を受ける場合、一回につき大体5〜6,000円程度の試験料となる。

試験内容の把握だけであれば過去問でも済むだろうが、マーク方式や受験の雰囲気を味わうためにも最低でも一回は受けるべきだろう。もちろん合格判定も自分の現在地を知るのに役立つ。

 

個人でお申し込みの方(一般生)
2022年度 全統模試受験料(個人申込者)

第3回駿台・ベネッセ大学入学共通テスト模試

共通テスト本番レベル模試

本試験に対して模試の金額は低くなっているが、回数を重ねるとなると馬鹿にならない金額になってくる。一回の模試ですら良さげな参考書が三冊は買えてしまう。そのため、力試しや十分に勉強をしない中でただ受けるということはあまりおすすめしない。

ただし、前述した通り試験や方式の雰囲気に慣れるため、本番の問題予測という面からみても有用であることは間違いない。どういった目的で受けるのかはしっかりと意識しておこう。

模試は各予備校における受験の専門家が分析した本番の予想問題でもあるため、自身の不得意分野がその年出てきそうな部分に被っていないか、頻出問題を落としていないかは重点的にチェックしておくべきだろう。

理想としては、一通り過去問をあたって、ある程度解けるようになってから模試を重ねていくようにしたい。

 

国立大学

国立大学の場合、二次試験の受験料は平均して17,000円程度となる。
後期も受ける場合には同等の金額がかかることを把握しておこう。

 

例1:東京大学
第一段階目の選抜 4,000円
第二段階目の選抜 13,000円

入学料・授業料

 

例2:京都大学
入学検定料 17,000 円

学納金の額一覧

地元から離れた大学へ試験を受けに行く場合、これに加えて移動費と宿泊料がかかることも忘れてはいけない。事前に試験会場を把握し、宿泊場所にあたりをつけるために予めチェックしておくことを考えると、決して少なくない金額がここでもかかる。

 

私立大学

国立大学がシンプルな設定であるのに対し、私立大学は学科によって金額が変わったり、国立大学に比べて金額が高い場合が一般的となっている。

受かるかわからない大学を複数受けることも戦略のひとつ、と言えなくもないが、実力に見合った希望大学・学部の絞り込みもまた受験戦略の一環と言えるだろう。

 

例1:慶應義塾大学
文・経済・法・商・理工・総合政策・環境情報・看護医療・薬学部
1学部につき35,000円

医学部 60,000円

慶應義塾大学 2022年度 一般選抜要項

例2:早稲田大学
1学部につき 35,000円
センター利用 20,000円

入学検定料

例3:明治大学
学部別入学試験 1学部・1方式出願:35,000円
全学部統一入学試験 1学部・1方式出願:35,000円

出願手続

例に挙げた明治などでは、一回のテストで複数の学部の合否が決まる全学部統一入学試験などもある。ただし、二学部以降少し金額が下がる措置はあれどお金はかかるので、金額の多寡はあれど、基本的には学部数×検定料がかかるということはしっかり把握しておこう。

1本に決めて受ける人であっても3万5千円、3つも受ければ10万円を超えてくることになる。試験に受かり、入学が決まれば更に入学費や授業料を支払うことになる。

入学後の詳細に関しては別記事にまとめていくが、スタートラインに立つだけでもかなりの金額がかかる、という事実はしっかりと受け止めよう。

 

編集後記

どういった大学をどれだけ受けさせてもらったかは、もうかなり記憶が薄れているところではあるが、ざっと思い出した分を計算しただけでも親には相当の負担をかけてしまったことは間違いない。結果として国立大に入ることはできたが、それでも相当身を切らせてしまっただろうと、記事を書きながら当時の申し訳無さを鮮明に思い出してしまった。

わたしも年齢としては子どもがいておかしくないし、友人の中には子が小学生となっている人もちらほらいる。改めてかかる金額をみれば、教育にお金がかけられるかどうかで成績の良し悪しがある程度決まってきてしまうというのも納得できる話である。

大人になってから振り返れば、お金をかけなくても成績を上げていく方法はなんとなくわかる。自習の習慣さえつけば、あとはどれだけ勉強するかが大事だと思うようになったからだ。それでも、参考書や過去問は用意する必要があるし、模試を受ける、試験を受けるだけでも金額は膨れ上がる。

自分でお金を工面して受験に臨んでいる学生などを思うと、本当に畏敬の念を抱かずにはいられない。どれだけ恵まれていたのか、今になって感じいった。

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