【理系】大学卒業が推奨される資格、試験
別記事でも紹介したが、数学が苦手という理由で理系への進学を早々に候補から外すことはあまりおすすめしない。
理系を推奨する理由の一つに、資格的にも有利に働く場合が多いというのもある。
文系版はこちらの記事で紹介したが、本記事では理系の大学へ進むことで取得がしやすくなる資格や受けやすくなる試験などを紹介していく。
大学で特定の学科を修めることが条件に設定されている場合、医者をはじめとした理系の職業のほうが多いという側面もみてとれるため、合わせて参考にしてほしい。
医療系
医療に通じている職業はその専門性の高さから国家資格を求められることがほとんどで、その国家資格を得るための試験を受けるためには、対象の学科を修めていなければならない。
一応大学への進学が必須ではないためこちらの記事に載せているが、大学で学ぶ人も多く、そうでなくとも専門の養成所等に通う必要がある。
数が多いため一部となってしまうが、まずは医療関連の資格や試験から紹介していこう。
看護師、保健師、助産師
看護師になるには、大学または3年以上の教育を受けて、看護師国家試験に合格する必要がある。保健師や助産師も同様で、こちらは1年以上の教育を受けて保健師国家試験、あるいは助産師国家試験に合格しなければならない。
大卒が必要ではないが、最低でも短大や養成所などに進まなければ国家試験をうけることが出来ないため、進路をきちんと定めておく必要があるだろう。
日本看護師協会 看護職になるには
日本看護師協会 看護職になるにはより抜粋
臨床検査技師
臨床検査技師は医師の指示のもと様々な検査を行う職業で、この職につくには国家資格を取得しなければならない。
看護師と同様、養成課程のある大学、短期大学、専門学校を卒業して国家試験に合格する必要があるため、大卒が必須ではないが、相応の期間をかけて専門的な学習を進め、単位を取得しなければならない。
臨床検査技師になるには?3つの条件から国家試験について徹底解説!
短大や専門学校の場合、3年で課程を修了できるため、一概に大学が良いというわけではないが、大学以外では学士の取得はできないため、就職先が絞られる可能性があることだけは理解してから進路を決めるようにすべきだろう。
その他、短大等で課程を受ければ国家資格に挑戦できる職業
以下の職業に関しても大体が看護師や臨床検査技師と同じような形式となっており、最低でも短大や養成所などで課程を受ける必要はあるが、大学が必須ではない。
細胞検査士「細胞検査士になるには」
診療放射線技師「診療放射線技師になるには」
歯科衛生士「歯科衛生士になるには?」
作業療法士「作業療法士になるには」
臨床工学士「技士免許取得の方法」
義肢装具士「義肢装具士とは」
言語聴覚士「言語聴覚士になるには」
歯科技工士「歯科技工士になるには」
精神保健福祉「精神保健福祉士国家試験」
理学療法士「理学療法士になるには」
管理栄養士「管理栄養士・栄養士とは」
指圧師、きゅう師、はり師「あん摩マッサージ指圧師」
診療情報管理士「診療情報管理士通信教育(募集要項)」
できる限り公式団体や大手が紹介しているサイトページを参照できるようにしたが、リンク切れ等もありうるので、興味がある場合には「○○(職業名)なるには」といったワードで検索し、詳細を調べてみてほしい。
医療系以外
建築士
建築士になるには「一級建築士」「二級建築士」「木造建築士」のいずれかの国家資格を取得しなければならない。
二級建築士、木造建築に関しては高校の建築・土木科を卒業し、実務経験を積むことで受験資格を得ることが出来る。ただし、実務経験は3年以上が求められる。
大学・短大・高専いずれかの建築学科に進学すれば卒業とともに受験資格を得ることができるため、最短はこちらのルートと言えるだろう。
キャリアガーデンより抜粋
https://careergarden.jp/kenchikushi/naruniha/
建築士は最終的に一級建築士を目指すことになるのだが、そこに至るまでに相応の実務経験、つまりは時間を要することになる。
大卒が必須ではないが、例えば20代のうちに一級建築士となるには、進路をしっかりと見定める必要があるだろう。
編集後記
冒頭にも載せたが、理系に進学することで有利になることは多い。
この記事をざっとみてもらっただけでもわかると思うが、特に医療系に関しては高校卒業後に決まった学部や養成機関で学習する必要がある。
文系大学に進んでからも変更ができないということもないが、進学する時点で将来を見据えることができているのであれば、最も効率的に目標の国家資格に直結する進学先を決定することが出来るだろう。
進学先を決める際に、よく「つぶしがきく」という表現を耳にするが、もし医療系が肌に合わずに文転するにしても数学に理科、そして英語は決して無駄にならないし、資格取得の条件まで課程をこなすことができればそれこそ後になって職に困ったときなどに潰しが効くようになる。
わたしはばりばりの文系であり、進学先にも後悔はなかったが、今もう一度当時に戻れたとしたらまずまっさきに理系の大学を検討すると断言できるほどに魅力を感じるようになった。
得意なこと、努力できること、楽しめること、我慢できることなどは結局その職業についてみなければわからない。そのため、できる限り可能性を広げておくことは決して無意味なことではないだろう。