TOP コラム受験情報 学校推薦型選抜の特徴やスケジュール
2022/2/8 2022/07/11

学校推薦型選抜の特徴やスケジュール

学校推薦型選抜の特徴やスケジュール

ここでは以前の記事よりも詳細に、学校推薦型選抜の特徴等を載せる。

もちろん、志望する大学ごとに詳細は異なってくるが、大まかなスケジュールを載せるとともに、主に一般選抜との違いや対策すべき内容をまとめていく。

受験戦略を練る際の参考になれば幸いである。

学校推薦型選抜の特徴

学校推薦型選抜、以前は単に推薦入試と呼ばれていたこの形式の大きな特徴として「学校の推薦をもらわなければならない」という点がある。

つまりは、一般選抜と比べて相対的に出願条件が厳しくなるが、試験での一発勝負の成績以外の要素を大きく取り入れて選考してもらうことができる選抜方式ということになる。

学校から推薦を受けるためには、評定平均をはじめ、部活動や課外活動の実績など様々な条件が設定されている。学力試験を受けなくても良いとはいえ、高校1年の成績から評定平均の算出が行われることを考えると、早期から継続的に学習を続けなくてはならない。

また、推薦してもらう形式上、合格した場合には必ず進学しなければいけないため、必然的に専願となってくる。

評定平均値とは

評定平均値とは、高一から高三1学期までに履修した科目の評定を全て合わせ、科目数で割った数値のこと。高校での成績を端的に表す数値のため、評価のうえで重視されている。
学校によっては教科ごとの値を提出しなければいけない場合もあるため、苦手科目を得意科目で埋めるような成績では不利になる場合なども考えられる。

また、大学や学部によっては履修が必須の科目が設定されていることもあるため、志望校の要項をしっかり確認しておく必要がある。

様々な評価方法

大学入学者選抜実施要項では、大学教育を受けるために必要な知識・技能、思考力・判断力・表現力を判断するために様々な選考方法を定めている。

評定平均をはじめ、調査書や推薦書が重要な評価基準となるが、それ以外にも面接や小論文、学力検査を用いる大学もある。

英検やTOEFLをはじめとした外部の語学検定スコアを条件とされたり、共通テストを利用することがあったりと方法は多岐にわたるが、これらの評価方法の中から必ず一つを実施することが定められている。

※入学志願者本人が記載する資料の他、エッセイ、面接、ディベート、集団討論、プレゼンテーション、各種大会や顕彰等の記録、総合的な学習の時間などにおける生徒の探究的な学習の成果等に関する資料やその面談等

https://www.mext.go.jp/content/20210617-mxt_daigakuc02-000010813_1.pdf

公募制と指定校制の違い

また、学校推薦型の中で仕組みが二種類あるということにも注意が必要となる。

公募制

評定平均をはじめとした大学が定める出願条件を満たし、学校(高校の校長)の推薦があれば出願することができる仕組み。

私立、国立ともに実施されており、大学からの指定がなくても出願が可能である。その分倍率は高くなっており、指定校制のように高い合格率とはならない。

また、スポーツや文化活動で活躍した場合には、公募制特別推薦選抜という選抜方法も利用することができる。こちらは評定平均などの代わりに、大会等の成績、資格、検定など実績が定められている。

指定校制

大学側から指定校として認定された高校が、一定数の入学枠を与えられ、優秀な入学希望者を推薦する仕組み。私立を中心に実施されており、国立では実施されていない(公立では行っているところがある)。

高校での競争を勝ち抜き、枠を得ることさえできればほぼ合格できるといわれている。
そのため、校内選考が行われる場合もある。

大まかなスケジュール

学校推薦型は、一般選抜よりも早いスケジュールで進んでいく。
要項等は同じタイミングで手に入れることができるが、合格発表などは12月ごろになるため、もし合格することができれば一般選抜の受験生よりも相当早く受験から解放されることになるため、これは明確なメリットだと言えるだろう。

公募制の場合

出願は11月頃から、選考は11月から12月にかけて行われ、合格発表は12月の場合が多い。

(例:東京大学は2021年12月1日に発表)

指定校制の場合

まずは高校で指定校推薦に関する情報を確認する。
その後、校内選考がある場合には10月頃までに実施され、推薦される学生が選出される。
合格率的にはここでほぼ決まりとも言えるが、その後11月に出願と選考、12月に合格発表というのがおおまかなスケジュールとなる。
(例:慶應義塾大学は11月出願、合格発表日などは確認できず

編集後記

わたしの出身校ではあまり推薦を受ける人がいなかった覚えがあるが、こつこつ勉強を進めることのできる人にとっては、(志望校の枠さえあれば)これ以上ない仕組みだと思う。

一般選抜はとにかくきつい。学校推薦制が楽だといっているわけではなく、受験本番期の消耗の仕方はなかなか経験することのないレベルできついのだ。しかも本番での一発勝負である。体調不良やコンディション調整不足などの言い訳はいっさい出来ないのだ。こう考えると、普段から好成績を残せるような秀才であれば選択肢に入ってくるのは当然だろう。

また別記事で、受験は早い段階から用意をはじめ、学習をすすめることが圧倒的に有利だと書いた。そういう意味では、高一の段階から授業をしっかり理解して好成績を取れるように勉強をしていくことは一般選抜との併用を考えてもいい手に思える。
ただそういった場合、試験に使わない科目まで手を抜くことが許されなくなるというのが多少ネックになるだろうか。

申し込む
通知
guest

CAPTCHA


0 Comments
インラインフィードバック
すべてのコメントを表示

最近のコメント

    新着記事